食中毒は、私たちにとって決して珍しいものではありません。毎年、全国で多くの食中毒が発生しており、ニュースなどで目にする機会も多いのではないでしょうか。食中毒というと、飲食店などで発生するイメージがあるかもしれません。しかし、家庭を原因とする食中毒も毎年発生しています。
本コラムでは【家庭でできる】食中毒予防の3原則を紹介します。
1.はじめに
食中毒というと、飲食店などで発生するイメージがあるかもしれません。しかし、家庭を原因とする食中毒も毎年発生しています。実際に、厚生労働省の「食中毒発生状況」を見てみると、家庭を原因施設とする食中毒も毎年報告されています。
| 年 | 患者数 |
|---|---|
| 令和3年 | 156人 |
| 令和4年 | 183人 |
| 令和5年 | 173人 |
| 令和6年 | 168人 |
| 令和7年 | 132人 |
(参考:厚生労働省 食中毒統計資料 令和3年~令和7年のデータを元に作成。食中毒の原因には、細菌・ウイルスの他、アニサキスなどの寄生虫も含まれます。)
このように、食中毒は私たちの身近なところでも発生する可能性があります。
では、家庭ではどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
2.食中毒予防の基本「つけない・ふやさない・やっつける」
食中毒とは、食べ物や飲み物を介して、細菌やウイルスなどの病原体が体内に入り、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状を引き起こすことをいいます。
食中毒を予防するためには、食中毒の原因となる細菌やウイルスを「つけない」「ふやさない」「やっつける」ことが基本です。
「つけない」=食品に食中毒の原因となる細菌やウイルスをつけない
「ふやさない」=食品に付着した細菌やウイルスを増殖させない
「やっつける」=加熱などによって細菌やウイルスを死滅させる
この3原則を意識することで、家庭での食中毒リスクを減らすことにつながります。

3.「つけない」ためにできること
食中毒を予防するには、食品に細菌やウイルスを「つけない」ことが大切です。
調理前の手洗いはもちろん、生肉や生魚を扱った後は、手や包丁、まな板などを介した「二次汚染」にも注意しましょう。
例えば、生肉を切ったまな板で、そのまま野菜を切っていませんか?
生肉などを扱う調理器具は、他の食品と使い分けるか、使用後にしっかり洗浄・消毒することが大切です。特に鶏肉などに付着することがあるカンピロバクターについては、こちらのコラムで詳しく紹介しています。

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4.「ふやさない」ためにできること
(1)食品を室温に長時間置かない
「少しの間なら大丈夫」と、料理を室温に置いたままにしていませんか?
細菌は温度などの条件が揃うと増殖します。厚生労働省の手引書では、10~60℃を「危険温度帯」として、この温度帯に食品を長時間置かないよう注意しています。
特に、サラダや刺身など加熱せずに食べる食品や、食べるまで時間が空く場合は、冷蔵庫で保管するなど、細菌が増えにくい温度で管理しましょう。
(参考:厚生労働省 「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」 )
(2)冷蔵庫を過信しない
「冷蔵庫に入れておけば大丈夫」と思っていませんか?
冷蔵庫に入れていても、細菌の増殖を完全には止めることはできません。
食品を適切に冷蔵保存し、できるだけ早めに食べることが大切です。
また、食品を詰め込みすぎると冷気が行き渡りにくくなるため、庫内は整理して適切な温度を保ちましょう。
(3)作った料理は早めに食べる
作った料理は、冷蔵保存していても時間が経つほど食中毒のリスクが高まります。「冷蔵庫に入れているから大丈夫」と安心せず、食べる分だけ調理するなど、できるだけ早めに食べることを心がけましょう。
5.「やっつける」ためにできること
食中毒の原因となる細菌やウイルスの中には、十分な加熱によって死滅させることができるものがあります。ただし、「加熱したから大丈夫」ではありません。特に肉や魚などは、表面だけでなく中心部までしっかり加熱することが大切です。
見た目だけで判断せず、食品の中心まで十分に火が通っていることを確認しましょう。
6.まとめ|3原則を意識して、家庭での食中毒を予防しよう
食中毒予防の基本は、「つけない・ふやさない・やっつける」の3原則です。普段何気なく行っている手洗いや食品の保存、加熱なども、少し意識するだけで食中毒予防につながります。
特に、カレーやシチューなどの煮込み料理の再加熱や、炊いたご飯の温度管理にも注意が必要です。食中毒の原因となる細菌には、それぞれ特徴や注意すべきポイントがあります。より詳しく知りたい方は、ウェルシュ菌、セレウス菌などについてのコラムもぜひご覧ください。
毎日の食事だからこそ、できることから少しずつ意識して、食中毒を予防していきましょう。
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こちらのコラムは コンサルティング本部 福岡グループ 瀬戸口 が担当いたしました。
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