左からBMLフード・サイエンス担当、久保田製菓 笹尾様、森川様、久保田社長、横前様、BMLフード・サイエンス社長
御社の事業と、食の安全への取り組みについて
弊社は昭和25年に半生菓子メーカーとして創業し、「日本の和菓子のルーツを訪ねた故郷の味づくり」をテーマに、和菓子の原点を見つめながら、他社のやらない新しいものを生み出そうと絶えず創意工夫を重ね、新商品の開発に取りくんでまいりました。おいしいお菓子づくりを通してお客様の生活に潤いを与え、暮らしを豊かにしていただくことが私達の目標です。そのために、味、形、品質にこだわり、オリジナリティある菓子づくりに日々徹しています。従業員も自信と誇りと和をもって菓子づくりを大切にするという認識のもとに、衛生面でも万全を期し、安全・安心な商品作りに徹して消費者ニーズに応えるよう日々努力しております。求肥餠メーカーとしては日本一を誇る設備と良品質の菓子を生産し、全国のスーパーマーケット、コンビニエンスストアに販売、生協への宅配をはじめ香港、アメリカ等の海外輸出にも力を注いでいます。弊社は食品安全マネジメントシステムに関する国際規格である「FSSC 22000」を取得しました。今後はより一層食品の安全・安心への取り組みを強化し、堅実な経営を続ける所存です。
世界を舞台に日本の和菓子の魅力を発信している
FSSC 22000を取得される前にJFS-B適合証明を取得されましたが、どのような背景があるのでしょうか
お取引先様との取引開始をきっかけに、JFS-B適合証明の取得を目指すことにしました。株式会社BMLフード・サイエンスとはお取引様の二者監査で監査会社として来社されていたご縁があり、コンサルティングもお願いすることになりました。
適合証明を取ったところ、新たなお取引様からも商品の導入を検討頂き、適合証明が信用に繋がって取引に至りました。また、社内でも適合証明の取得によって、HACCPチームメンバーを始めとした社員の品質管理意識の向上につながったと思います。
FSSC 22000に挑戦したきっかけを教えてください
JFS-B適合証明には良い点も多くありましたが、弊社では海外向け製品も多く扱っているため、海外のお客様に知名度の高いFSSC 22000に挑戦することになりました。
FSSC 22000に向けた準備では、JFS-B規格で構築した内容を基にしましたが、JFS-B規格でカバーされていない不足箇所を補足することに苦労しました。社内にはFSSC 22000の取得を経験した者がいなかったため手探りで構築を進めざるを得ませんでしたが、コンサルティングを担当して頂いた犬飼様に分かりやすく説明して頂き、また参考書の内容だけでなく、ご自身の体験や、他社様で指摘された内容などを踏まえた対策等も行っていただけたので、なんとか構築を進めることができました。
取得までのスケジュールも、弊社のレベルや進捗状況をもとに調節していただけたので、無理せずに構築を進めることができ、事前監査や本審査の当日も空き時間等を利用して助言等を頂くことができたので安心して進めることができました。
監査や審査の経験を踏まえた実践的なシステム構築支援を行っている
FSSC 22000の弊社セミナーも活用いただきましたが、いかがでしたでしょうか
セミナー受講のきっかけは、コンサルティングを担当してくださった犬飼様からの紹介でした。FSSC 22000の要求事項について分かりやすく説明して頂けたことや、講師の方々が審査で実際に体験した内容も学ぶことができました。ディスカッション形式の講習では、実際にFSSC 22000の内部監査を実施する際のイメージを得ることができたので、実際に内部監査を実施する際にも活かすことができました。
セミナーと現場コンサルティングにより理論と実践の両面で認証取得を支えている
今後の目標について教えてください
今後はHACCPチームも含めた従業員全員が認証を取得したことを意識し、もっと勉強することが必要だと感じています。
今回の認証にかかわった品質管理担当者や、食品安全リーダー以外の従業員が、この認証についてもっと深く理解することによって、規格に沿って構築したシステムを実際の作業に一致させていく必要があります。
「継続は力なり」。構築したシステムを工場全体に浸透させ、継続的に運用することで、組織力の強化を着実に進めていきたいと考えます。