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食品表示とは? ~間違った表示をしてしまったらどうなるの?~

食品表示とは? ~間違った表示をしてしまったらどうなるの?~

 食品表示は、食品表示基準によって数多くのルールが規定されている他、食品表示基準だけではなく、計量法、景品表示法等、様々な法令によって規定されています。そして、食品関連事業者はその様々な法令を全て遵守することが義務付けられています。もし表示内容に間違いがあり行政指導などを受けてしまった場合、どのようなことが考えられるでしょうか。

 本コラムでは、食品表示に関わる法令について説明をした上で、間違った表示をしてしまったときにどのようなことが起こる可能性があるのか、そして、間違った表示をしないためのヒントを解説します。

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1食品表示基準制定の背景と改正

 2015(平成27)年に、食品を摂取する際の安全性及び一般消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会を確保するため、「食品衛生法」「JAS法」「健康増進法」の3つの法令の食品の表示に関する規定を統合して、食品の表示に関する包括的かつ一元的な制度として「食品表示法」が施行されました。「食品表示基準」は「食品表示法」に基づいて同年に制定されたもので、具体的な表示ルールを規定しています。「食品表示基準」は制定から10年以上が経過しましたが、制定から10年以上の間にいくつもの改正が行われました。

食品表示制度をめぐる事情

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出典:食品表示制度をめぐる事情(消費者庁)

 上記の表にはありませんが、直近では、アレルギーの特定原材料等について2026(令和8)年4月より「カシューナッツ」がこれまでの「推奨」から「義務」へ変更となり、「ピスタチオ」が「推奨」の品目に追加されました。食品関連事業者様におかれましては、各々の品目を使用している商品について、改正に伴い商品のラベル変更が必要になります。

詳細は下記の関連コラム:「アレルギー表示制度の改正 ~カシューナッツ表示義務化とピスタチオ推奨表示追加予定の要点を解説します~」をご覧ください。

関連コラム:アレルギー表示制度の改正 ~カシューナッツ表示義務化とピスタチオ推奨表示追加予定の要点を解説します~

本コラムでは、アレルギー表示の対象品目、カシューナッツが特定原材料へ移行する方針、ピスタチオが特定原材料に準ずるものに追加する方針が示された背景や今後の動向、食品事業者に求められる対応について、要点をわかりやすく解説します。

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2.食品表示とは?~食品表示基準で定められた表示ルール~

 では、「食品表示」とはどのようなものでしょうか。

 消費者庁では、毎年「食品表示に関する消費者意向調査報告書」を公表しており、消費者庁のホームページからその報告内容が確認できます。2024(令和6)年度の調査結果について、「食品表示」がどのようなものか知っているか」の問いに対して、「はい(知っている)。」と回答した人の割合は66.6%でした。その66.6%の方に「食品表示」と下記の図の認識が一致しているかどうかの問いに対しては、「認識が一致している。」と回答した人は91.3%という結果となっています。

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出典:令和6年度 食品表示に関する消費者意向調査報告書(消費者庁)

上記は、「食品表示基準」に規定された加工食品(図1)、生鮮食品(図2)の表示例となりますが、加工食品においては、図のような一括表示(名称、原材料名、添加物、原料原産地名、内容量、保存方法、製造者 等)の表示の他に栄養成分表示も必要となります。また、生鮮食品においては、名称と原産地が必要になります。

「食品表示基準」において必要な表示についての詳細は、下記の関連コラム:「食品表示はなぜ必要なのか? ~食品表示の目的と伝達すべき情報~」をご覧ください。

関連コラム:食品表示はなぜ必要なのか? ~食品表示の目的と伝達すべき情報~

本コラムでは、食品表示が必要な理由と、表示するべき情報について解説します。

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3.食品表示とは?
    ~食品表示基準以外の法令で定められた表示ルール~

テンプレ

 それでは、食品表示は「食品表示基準」だけに規定されているものでしょうか。消費者向けに販売される包装された加工食品に必要な表示について、オレンジ果汁入りの飲料を例に他の法令をご紹介します。



 「FRESH(フレッシュ)ORANGE」、「果汁3%」、缶全体の色味等は、景品表示法、果実飲料等の表示に関する公正競争規約による確認が必要となり、「アンチエイジング対策に!」は、健康増進法、医薬品医療機器等法、景品表示法による確認が必要です。また、「アルミマーク」については、資源有効利用促進法による確認が必要となります。このように包装された加工食品においては、景品表示法、健康増進法、資源有効利用促進法など様々な法令を確認し、表示する必要があります。

 

 

4.もし間違った表示をしてしまったら・・・

 2,3で触れた様々な法令において違反をした場合、どうなるのでしょうか。以下の図は、食品関連事業者等が食品表示法に係る違反等を行った場合の罰則をまとめたものになります。

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出典:「大切です!食品表示 食品表示法 食品表示基準手引編<統合版>」(東京都)


 ピンク色の「安全性に重要な影響を及ぼす事項」については、アレルゲンや消費期限、加熱の要否等が該当します。これらの食品表示基準に規定された表示がされていない場合、生命又は身体に危害が発生する危険があるため、厳しい罰則、行政処分が課せられます。

 過去の報道等を振り返ってみてください。約20年前となりますが、ある料亭では、内部告発により賞味期限の偽装、地鶏の産地偽装、物販商品である味噌漬けの産地偽装等複数の不祥事が発覚し、最終的には、負債総額8億円で自己破産となりました。近年においてもわかめの原料原産地偽装により景品表示法に基づく行政処分を受け、その後自己破産となっている会社がありました。

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 上記イラストのように、法令違反になると製品回収や課徴金、損害賠償請求などの経済的損失、刑事罰や謝罪会見、現在はSNSによる不利益な情報拡散等により社会的信用の失墜となる恐れがあります。それだけではなく、アレルギー表示の間違いの場合、消費者の生命に関わる事故が発生してしまうという最悪の事態を招く可能性もあります。 

 2021(令和3)年6月1日から食品等の自主回収(リコール)を行った場合、管轄の自治体へ届け出ることが義務化されています。報告対象は食品衛生法違反または違反のおそれのあるもの、食品表示法違反のものとなりますが、消費者庁のホームページより事業者だけでなく消費者もその情報を常に得ることができるため、インターネット、SNSの時代の現代においては、これまで以上に企業ブランドのイメージ低下は免れず、企業存続の危機に直面する可能性があります。また、信頼回復に向けた取り組みを開始しても業績の回復までに数年単位の時間を要したり、廃業につながったりする可能性も考えられます。

 

5.間違った表示をしないために

 では、間違った表示をしないためにどのようなことが必要でしょうか。間違った表示をしないためには、食品表示作成担当者が、食品表示基準や食品表示関連法規の内容を正しく理解し、法令等に定められた規定に則った表示を作成することが必要です。そのためには、食品表示の知識を身につけ、1でも触れた法令の改正情報をタイムリーに把握する必要があります。

食品表示の知識を増やすためには「食品表示検定」や「景品表示法務検定」の資格を取得する、消費者庁、厚生労働省、様々な省庁や都道府県の食品表示に関するホームページや資料、講習会等で勉強する等の方法があります。

さらに自社の商品の表示を第三者機関に点検もしくは作成を依頼する方法もあります。
また、定期的に扱っている商品の配合表や原料規格書の確認をし、サイレントチェンジなどが行われていないかを確認することも間違った表示をしないための対策となります。

 今春、「食品表示基準」におけるアレルギーの義務対象品目がそれまで推奨であった「カシューナッツ」を加え9品目となりました。また、推奨品目には「ピスタチオ」が追加となり義務、推奨合わせて29品目となりました。原料規格書を仕入先様から再度取得し、現在販売されている商品について改めて表示を見直すきっかけにするとよいでしょう。

 「サイレントチェンジ」についての詳細は、下記の関連コラム:「身近に潜んでいるかもしれないサイレントチェンジ」をご覧ください。

 

関連コラム:身近に潜んでいるかもしれないサイレントチェンジ

「サイレントチェンジ」という言葉をご存知でしょうか。製造メーカーがコスト削減等の事由により、販売元の企業に知らせずに、部品の素材等の仕様を変更し、納品してしまうということを指します。このような変更は、製品の品質や性能に影響を及ぼす可能性があります。 本コラムでは、発生する背景や防止策について解説します。

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6.まとめ

 食品表示は、現在、多くの消費者に認識され、商品情報を知るための大切な情報源です。
間違った表示をしてしまった場合、その内容に応じて罰則が設けられています。

「間違った表示をしてしまった場合」になる前に
「間違った表示をしない」ために

本コラムが食品表示の重要性を再認識し、正しい表示を行う必要性についてご理解いただくきっかけとなれば幸いです。

 BMLフード・サイエンスでは、食品表示の点検・作成だけでなく、食品表示に関するコンサルティングや講習会なども行っております。食品表示に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。詳しくは、「食品表示関連業務」のページをご覧ください。 また、本コラムにある法改正情報や弊社主催のWEBセミナー情報を弊社メールマガジンにて提供しております。合わせて「メールマガジン登録フォーム」よりお申込みください。 

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詳しくは、「コンサルティングサービス」のページをご覧ください。


こちらのコラムは ソリューション本部 表示グループが担当いたしました。

ソリューション本部(表示グループ)では食品メーカーや百貨店などの事業を営むお客さまに対し、食品表示の点検・作成のほか、ご相談対応、講習会などのサービスをご提供しています。 食品表示検定上級資格保有者29名の充実した人員体制と、年間10,000アイテムの点検・作成実績をもとに、お客さまに信頼され、選ばれるサービスの提供を行っています。

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