食品業界では、消費者の信頼を得るために衛生管理を徹底することが求められます。その中で注目されているのが「JFS-B」という規格です。この記事では、JFS-B規格の概要と、適合証明の取得方法、そしてその後のサポートについて解説します。
1.JFS-Bって何?
(1)JFS-Bとは
JFS規格は、一般財団法人食品安全マネジメント協会が開発・運営する食品の安全管理の取り組みを認証する規格で、食品製造・加工業者向けに設けられた規格です。同協会が構築・運営しているJFS-C規格をベースに、JFS-A規格、およびJFS-B規格が作られており、JFS-A規格、JFS-B規格、JFS-C規格の順に求められる要求事項が増えていきます。JFS-C規格は国際標準となっているGFSI(世界食品安全イニシアティブ)承認マネジメント規格の一つに選ばれており、JFS-B規格はGFSIの提唱するグローバル・マーケット・プログラム(中小規模事業者向け食品安全の取組向上のためのプログラム)中級の要求事項を参照しています。このことから国際標準に沿った仕組みの構築が可能となっており、大企業のみならず、日本の食品産業の大半を占める中小事業者でも導入しやすい規格となっています。これらの特徴から適合証明をされた組織数は年々伸び続けており、2024年8月現在で2,400を超える組織が適合証明を受けています。
(2)中小食品メーカーの衛生パスポート
中小食品メーカーにとって、JFS-B規格はBtoBでの取引においてパスポートのような効果を発揮します。食品の製造を行うなかでサプライヤー管理は品質管理上、大変重要な位置を占めています。FSSC 22000やISO 22000、JFS-Cなどの各規格ではサプライヤー管理は要求事項のひとつとされています。そのため多くの事業者ではサプライヤーに対しJFS-B規格同等以上の適合証明や認証を取得していることを求めています。このことから、取引信用がまだ積み上げられていない企業にとってはお客さまとの取引開始のためにJFS-B規格の適合証明取得が必要となることがあります。JFS-B規格の適合証明を得ていない場合でも取引が開始されることはありますが、サプライヤーに対してその代わりとして追加監査を実施する場合も多く、JFS-Bの適合証明を得ることは監査対応のコストを削減することにつながる可能性があります。
2. JFS-Bはどうやって取得する?
(1)コンサルティング
JFS-Bの取得には、まず専門的なコンサルティングを受けることをおすすめします。コンサルティングでは、JFS-Bの要求事項に基づいて衛生管理システムの構築をサポートしていきます。JFS-Bの要求事項を熟知したコンサルタントによって、自社に適したシステム構築が提案されますので、自社で独自に構築する場合に比べ短い期間で、スムーズに適合証明の取得に至ることができます。
監査とコンサルティングは同じ企業に依頼することが可能ですが、コンサルティングを実施した担当者と監査員は異なる人員が担当することとなります。
(2)初回適合証明監査
コンサルティングを受けた後は、初回の適合証明監査が実施されます。この監査では、JFS-B規格に定められた要求事項に対し、構築されたシステムや、実際の管理状況が適合しているかどうかをチェックされます。監査時に不適合が発見された場合には、是正が求められます。期限までに是正報告を行い、すべての要求事項が適合した状態が確認されると適合証明を受け取ることができます。
(3)定期監査・更新監査
JFS-Bは一度取得すれば終わりではありません。年1回の定期監査や3年に1回の更新監査によって、継続的に要求事項を満たしていることを確認していきます。JFS-B規格独自の仕組みとして、監査員には積極的な指導・助言が推奨されていることから、監査を受けると同時に多くのアドバイスを受けることができます。このようなPDCAの仕組みによって、被監査組織は食品の安全性を確保し、また向上させ続けることができるようになっています。
(4)レベルアップ
JFS-Bの取得後、企業はさらなるレベルアップを目指すことができます。より高い要求事項であるJFS-C規格やJFS-B Plus規格へのアップグレードにより国際標準に合致した衛生管理体制を構築することができます。
3. BMLフード・サイエンスのJFS-Bのコンサル/適合証明
(1)シェアNo.1
BMLフード・サイエンスは、JFS-B規格におけるコンサルティングや適合証明において最も高いシェアを持つ企業です。適合証明の実績は500件と圧倒的な件数を誇っており、JFSMステークホルダー委員(https://www.jfsm.or.jp/about/organization/)や規格検討作業部会委員にも選出され、規格に対する多くの知見を持っています。
(2)お客さまの声
実際にBMLフード・サイエンスのサービスを利用した企業からは、「監査員の説明がとてもわかりやすく丁寧」「アドバイスの内容が現実的で理解できるものであった」といったフィードバック(https://www.bfss.co.jp/service/certification/jfs-ab/)が寄せられています。監査後のアンケート(5段階評価)でも満足度96%と高く評価されており、お客さまの状況に配慮しながらも、適切な監査が行われていることを示唆しています。
(3)レベルアップへのサポートも可能
JFS-B適合証明取得後のレベルアップに関してもBMLフード・サイエンスは、サポートを提供しています。JFS-C規格やFSSC 22000へのレベルアップに際してのコンサルティングや、研修の提供、内部監査員の養成など、必要なサポートを提供しています。
4.まとめ
JFS-B規格は中小食品メーカーにとって食品の安全性を証明する「衛生パスポート」として機能します。BMLフード・サイエンスによるコンサルティングや適合証明監査を受けることで、スムーズな適合証明取得が可能となり、さらなるレベルアップを目指すことも可能です。食品業界における信頼を築くために、JFS-B規格適合証明の取得をぜひ検討してみてください。
こちらのコラムは管理企画本部企画グループが担当いたしました。